日本発 NVGRE コントローラー登場!! ~まずはオーバーレイネットワークを簡単にする~
Hyper-V Programing ・・・ と言われても何のことかわからないかもしれませんが、Windows Server (実際には Windows そのもの) は API の集合体であり、それを活用すれば Windows Server が持つ機能を自分が好きなようにコントロールできるようになります。
もちろん Hyper-V も同じ。
その Hyper-V をテーマにしつつ、用意するのは Visual Studio みたいなコミュニティ InvokeV (https://www.facebook.com/groups/749187091776055/) がまたやってくれました!
コミュニティ代表の樋口さんが、コミュニティメンバーから一番要望の多かった「NVGRE をわかりやすくコントロールするためのツール」を作ってくれたんです!!
テーマは、誰でも使えるオーバーレイネットワークにすること。
現時点では、シンプルで、最低限必要な機能があって、パッと試せるものにしてもらってますので、あとはご自分で開発してもらうもよし、InvokeVに参加してみんなと一緒にツールを良くしていくのも良いと思います。
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さて、このツールの利用手順を簡単にお知らせしておきましょう。
- Hyper-V マシン を用意しましょう
- 物理マシンが複数台あったほうがオーバーレイをイメージしやすいですが、物理マシン1台でも動作します
- Hyper-V 上に仮想マシンを複数台作っておきましょう
- テストするのには最低2台の仮想マシンがほしいところです
- ツールはインストールという作業の必要がないので、フォルダ毎コピーして管理者として起動します
- 設定をすると自動でコンフィグレーションファイルを作るので、適当なフォルダーを作ってexeを起動しましょう
- ツールの画面にて [Server List] をクリックし、Hyper-V サーバーを登録します
- [GroupList] ボタンをクリックし、仮想ネットワーク用のグループを作ります
- グループの名前とネットワークをカプセル化するためのキーとなるVirtualSubnetIDを登録します
- これにより VirtualSubnetID という NVGRE 独自の世界を意識せずにグループ管理ができます
- [SetWiz] ボタンをクリックし、ウィザードに従って仮想マシンを仮想ネットワークグループに登録します
※ 2台の仮想マシンを追加したところ
※ 現時点では、仮想マシンが稼働させておくことをおすすめします
(通信のオーバーレイ化は出来ますが、CustomerAddress 情報が取得できないので)
- この時点で、2台の仮想マシンはオーバーレイネットワーク上で通信が行われているので、物理マシンやそれ以外の仮想マシンとの通信は出来なくなっています!
- ちなみに、Detail をクリックするとこんな感じに見えます
NVGRE の場合、通常は PowerShell の Get-NetVirtualization xxxx というコマンドを使ってテーブルの状況把握を行いますが、このツールは設定だけでなく現在のテーブルの状況も確認できるようになっています
- さらに、1台の仮想マシンをオーバーレイネットワークから切り離したいと思った時には、ユーザーインターフェイス上で右クリックして Delete すればOKです
※ 1台だけ Delete すると、仮想マシン間通信は途切れ、オーバーレイから外れたマシンのみ物理サーバーと通信できるようになります
※ SCVMM 環境と共存している場合、ツールにて登録したNVGRE テーブル情報はSCVMMによるルーティングテーブルの更新時に削除されますので、ご注意ください。
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いろいろと触っているうちに、あれをやりたい、これをやってみたいという欲が出てくるかもしれません。
その際には、InvokeV にて情報を共有しながら、是非ご自身でコードをカスタマイズしてみていただければと思います。
で、このツールの存在を多くの方に知っていただきたく、12月22日の Tech Fielders セミナーでもデモも予定しています!
Tech Fielders セミナー「次期 Windows Server はどうなる?~年末年始を無駄にしないために~」
https://msevents.microsoft.com/CUI/EventDetail.aspx?EventID=1032608701&Culture=ja-JP&community=0
セミナーにも是非ご参加ください。