Dr.高添の”誰でも”プレゼン 8 TIPS ~その3~

こちらのページ↓の下の方に公開しているPPTについて、先日も投稿した通り、細かく解説していこうと思います。
http://www.microsoft.com/japan/powerpro/TF/sanka.mspx

~その1~はこちら
~その2~はこちら

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で、今日はこの話。

3.「イメージしてもらえるように物語を語る」

これは、私のプレゼンテーションの特徴の1つかもしれません。

実際に、気持ちよく話ができた!!と思える時は、プレゼンテーションが1つの物語として語れた時だったりします。

途中に出てくる製品やテクノロジ(機能)はあくまでも物語の要素でしかありません。

まずは1つの物語として高い完成度を目指します。

ただし、ダラダラとつながっているだけでもダメで、読んだ後に納得感がある短編小説を作る感じでしょうか。。。

例えば40分のセッションだったとして、プレゼンのすべての内容を丸暗記できる人って少ないと思います。これは小説でも同様なはずです。ただ、小説の中には心に残るシーンがあり、インパクトのある登場人物や時代背景などが頭に残り、読んでよかったと思えると私は考えています。

(ちなみに、短編小説を作ったことはありません(笑))

なお、私のプレゼン資料、Agendaを作るのは最後です。

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まずは、

  1. ネタになる情報や伝えたいメッセージを洗い出します
    • 考えがまとまらない時は、ノートに (マインドマップ的に) 放射線状に情報を書きだしていきます
    • 私の場合は、出社時もしくは帰宅時の電車で揺られている時が一番集中できます
  2. それらのネタから、”山”になる(盛り上がる)点を選びます
    • 多過ぎても、少な過ぎてもいけません
    • また、セッションの対象者が違えば ”山” は変わります
  3. ”山”をどのようにつなぐか・・・を考えながら、1つの物語(ストーリー)を考えます
    • 時には2つ、3つのパターンを用意することもあります
    • 思いつく時はいくつでも、そうでない時は1つも浮かびません
    • 思いつく時にわざわざ1つに制限しなくてもよいです
    • きっと、その時に洗い出した自分の考えやストーリーは別の場所(お客様と話しをするときなど)で役立つので
  4. 出来上がった ストーリーがセッションの対象者にとって価値があるものかを再検討します
    • ストーリーはきれいでも、盛り上がりに欠けるという場合には、再度ネタを探します
    • ストーリーがしっくりしない場合は、再度ストーリーを考え直します
  5. ストーリーが決まったら、PPT を作ります
    • 私の場合、社内にあるいろんなスライドから使えそうなものをピックアップします
      • 無理して作りません
      • なぜなら、山(メイン)になる機能などは、どこから持ってきても華やかだからです
        • これが英語のスライドであっても、説明さえ加えれば十分という場合も多いです
        • 日本語化することでスライド全体のイメージが崩れる場合は英語のまま使うこともあります
      • 常に複数のストーリー展開を意識しておくと、どこにどんなスライドがあるかはすぐにわかるようになります
      • これが資料作りのスピードアップにつながります
    • ストーリーに合わせて並べ替えます
    • ストーリーの展開上足りない部分は、新しくスライドを起こします
      • 技術解説が複雑な場合、わかりやすくするための「噛み砕きスライド」を作ることが多いです
      • また、各要素をストーリーに仕上げていく「つなぎスライド」はセッション毎に違うので作ることが多いです
      • この「つなぎスライド」によってプレゼンテーション資料を物語へと変化させるため、非常に重要です
      • 私の場合、最初(導入部)の数枚と山を盛り上げるためのつなぎスライド数枚にかなりの時間を割きます
  6. まとめを作ります
    • 私が学んだ限りでは、Key Takeaways (持って帰ってほしいポイント)を書くことになっています
    • 物語を最後にまとめても仕方がないので、私の場合はまとめを強くしません
    • 一連のプレゼンテーションが終わった後、その場の雰囲気でまとめるには、スライドよりも言葉に頼った方がよいと思ってます
    • というのは言い訳で、シナリオにパワーを割きすぎるため、まとめが弱いのが私のプレゼンの特徴です(^_^;)
  7. 最後に Agenda を書きます
  8. 白黒印刷に合わせます
    • 配布物として配ることが多いので、この作業が当たり前になってしまいました
    • もちろん、誰がいつ印刷するかわからないので、常に白黒印刷を意識して調整をしておくと親切です
  9. プレゼンテーション前には、A4一枚に32ページを割り付ける割り付け印刷をしておきます
    • セッションの全体像がわかるので、今から話をする物語が何かを確認するにはとてもよいです
    • セッションの前に「導入部」と「つなぎ言葉」を確認します
      • 「つなぎスライド」と「つなぎ言葉」は違います
    • 「つなぎ言葉」とは、スライドをめくっている最中に話す言葉です
      • これがないと、スライドをめくってから話し、スライドをめくってから話す。。。となります
      • これでは細切れな印象を参加者に与え、プレゼンテーションが上手くないと思われかねません
    • 「つなぎ言葉」を印刷した紙のスライドとスライドの間に赤字で書き込んでおくとよいでしょう
      • 内容は頭に入っているはずなので、自己紹介やつなぎを大切にすればプレゼンはぐっと良くなります

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ということで、1つのプレゼン資料を作るにしても、いろいろと考えています。が、私もまだまだ発展途上です。

私のプレゼンを見て、気になる点があれば遠慮なくご指摘ください。

どうぞよろしくお願いします。

マイクロソフト 高添