Dr.高添の”誰でも”プレゼン 8 TIPS ~その1~

こちらのページ↓の下の方に公開しているPPTについて、先日も投稿した通り、細かく解説していこうと思います。
http://www.microsoft.com/japan/powerpro/TF/sanka.mspx

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まずは簡単なところからスタートしましょう。

1.「はずさなければよい」「裏切らない」

セミナー(勉強会も含む)やイベントに成果を求めると、誰からも認められるような結果(一発当てよう)を目指したくなります。でも、”誰でも”プレゼンでは「はずさなければよい」と考えましょう。

当たった時のメリットと外した時のリスクを天秤に掛けるようなプレゼンではなく、まずは はずなさい(常に及第点を取れるようにする)ことが大事です。

その上で、どれだけ相手に伝えられるかを自分なりに工夫していくことで、当たりに少しでも近づける努力をしましょう。

それでいいんです。

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で、当てたいと思う人がよく間違いを起こすのが集客用の文言です。

成果を求めれば集客も気になりますから、思わず、実際に話す内容とは違ってでも人が呼べそうなキャッチーなタイトルを付けたくなるでしょう。

しかし、よく考えてみてください。

大勢呼ぶ事だけがゴールなわけではありません。来てくれた人に伝えたい事を伝え、共感を得て次の動きにつなげてもらう事がゴールの場合も多いのではないでしょうか。

納得して帰ってもらえればゴール達成、しかし、不満足が多い状態に陥ってしまえば人を呼んだことが逆効果になる可能性もある。

であれば、”人を呼ぶためだけ”の、内容とかけ離れたタイトルを付けるのはとてもリスクが高いと考えざるを得ません。

そのリスクを背負ってでも人を呼ばなければならない時は、その場に対応できるプロに話をしてもらいましょう。

ちなみに、しゃべり慣れた人(プロ)は、その場で期待値コントロールをしていきます。「この人たちは違う内容を聞きに来たんだろう・・・」と状況をわかった上で、参加者に嫌な思いをさせずにタイトルとは違う内容を覚えて帰ってもらうことができるわけです。

でも、この投稿はあくまでも”誰でも”できるプレゼンを目指していますから、あえて書きます。

あなたがご自身をしゃべりのプロだと思っていないのであれば、正直なタイトルと素直な内容にしましょう。

誰に何を聞いてほしいのか?そのために自分がどんな話をしようとしているのか?それをできる限り正確に、事前に参加者に伝える努力をするんです。

そうすれば、少々話が下手であっても胸を張って話ができますし、相手にとって得るものが多くは無くても、次のチャンスはあるでしょう。

逆に、参加者を裏切ってしまったら、次は企画をすること自体きつくなります。

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ブログなので私の事を書いておきます。

私は仕事柄、他の人に比べたら話し慣れている方だと思いますし、ある程度の期待値コントロールはできるようになりました。

それでも、正直なタイトルと素直な内容にはこだわっています。なぜなら、アンケートに「期待した内容と全然違った」なんて書かれる可能性を減らしたいからです。

それも、アンケート結果(数値)が低くなるからという単発的な理由以上に、次が怖いのです。

私は人として仕事をしている以上、スピーカーと参加者の信頼関係が重要だと思っています。確かに、エバンジェリストという仕事は、イベントやセミナーで一方的に話をしているように見えるかもしれません。しかし、雑誌やWebの記事も含めて外向けの活動量が多いため、一人のお客様とどこでいつ接点を持てるかは予想ができません。

そうなると。

あの人は人を呼ぶためには何でもする。。。と思われたら、次に私のセミナーを聞きたいと思ってもらえなくなるし、内容的に仕方なく聞いてくれたとしても、スピーカーと参加者の間の信頼関係が崩れていては、本来のゴールであるその気になってもらうまでの道のりが遠くなります。

そう、そもそも何をしたかったのか?をあらためて考えれば、私は裏切れないのです。

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ということで、もし勉強会などを開こうとしていたら、それを継続的にやりたいのであれば、裏切らないようにしましょう。

そして、何度も繰り返していれば、裏切らないというのがどの程度の範囲なのか、自分自身の力でどこまでならフォローができるのかなど、徐々に見えてくるでしょう。

マイクロソフト 高添